無痛分娩について
出産は、人生で最も大きな経験のひとつです。
新中野女性クリニックでは、「痛みへの不安を減らし、安心してお産に臨んでほしい」という想いから、開院以来長年にわたり無痛分娩に取り組んできました。
当院の無痛分娩は、単に「痛みを和らげる」だけではありません。安全性を最優先にしながら、より前向きにお産に向き合えるよう支える医療です。
無痛分娩とは?
無痛分娩とは、硬膜外麻酔という麻酔を用いて、陣痛や分娩時の痛みを和らげる方法です。
手術でも使用される安全性の高い麻酔方法で、痛みを抑えても 触れられている感覚や力む感覚は残るため、「歩くこともできる」「分娩時にしっかり力むこともできる」という特徴があります。
また、母体・新生児医療に精通した医師・助産師・看護師がチームとしてサポートし、24時間の安全体制を整えています。
痛みがないことで"生まれる瞬間"がクリアに感じられる
痛みに圧倒されず、赤ちゃんが生まれる感覚を落ち着いて受け止められます。
産後の回復が早い
陣痛中の筋肉の緊張が少なく、産後の筋肉痛も軽減されるため、「体力が残りやすい」という声が多く聞かれます。
無痛分娩のメリット・デメリット
メリット
「前回のお産が痛くて怖かった」という経産婦さんにも選ばれることが多い方法です。
デメリット
無痛分娩は安全性の高い方法ですが、麻酔を使う以上、以下のリスクもあります。
当院では経験豊富な医師が対応し、リスクを最小限に抑えられるよう体制を整えています。
当院の無痛分娩の特徴
開院以来20年以上、蓄積された豊富な症例と経験
これまでに 約4,000件以上 の無痛分娩管理を行ってきました(2024年時点)。
硬膜外麻酔の専門医・経験豊富な指導医が在籍
入院中は、すべての患者さまに個室をご用意しています。
周囲に気を遣うことなく、ご家族との時間や授乳のペースを大切にしながらお過ごしいただけます。出産後の過ごし方や、病棟・お部屋の雰囲気は紹介動画でもご覧いただけます。
海老原 肇 医師(産婦人科専門医)
久場 襄 医師(麻酔科指導医)
鈴木 優人 医師(産婦人科専門医・麻酔科指導医)
複数の医師で麻酔技術を共有しているため、安定した安全体制で無痛分娩を提供しています。
計画無痛分娩が基本(自然陣痛時にも対応可)
安全に麻酔を挿入するため、原則として計画分娩を推奨しています。
ただし、自然陣痛が急に来た場合も、基本的に無痛分娩に対応可能です。
痛みは我慢しなくて大丈夫
「なんとなく痛い」程度も含め、すぐにお知らせください。痛みゼロをめざした麻酔調整を行います。
無痛分娩の麻酔方法(硬膜外麻酔について)
新中野女性クリニックでは、無痛分娩に硬膜外麻酔という方法を用いています。
硬膜外麻酔は、世界的にも広く使われている安全性の高い麻酔で、痛みはしっかり抑えながら、力む感覚や足を動かす能力は残ることが特徴です。
硬膜外麻酔とは?
背中の腰あたりから「硬膜外腔」というスペースに、直径1mm以下の細いチューブ(カテーテル)を挿入し、そこから麻酔薬を少量ずつ流して痛みを和らげる方法です。
当院では安全性のため計画無痛分娩を基本としていますが、自然陣痛が急に来た場合も、可能な限り無痛分娩に対応しています。
硬膜外麻酔のリスク・注意点
硬膜外麻酔は安全性の高い方法ですが、麻酔を扱う以上、一定のリスクや個人差があることをご理解ください。
麻酔の効き方に個人差がある
運動神経が影響を受ける場合がある
痛みの神経と近い場所にあるため、足がしびれるように感じることがあります。
歩く際は必ずスタッフへ声をかけてください。
麻酔が使えない場合
以下に当てはまる方は使用できない可能性があります。
合併症として起こり得るもの
いずれも非常に稀で、経験豊富な医師が細心の注意を払いながら施術するため、危険性はごく低く抑えられています。
痛みは"ゼロ"にできることが多いです
硬膜外麻酔は、適切に効けば陣痛の痛みをほぼゼロにできる方法です。「少しでも痛みを感じたら」すぐに伝えてください。
我慢する必要はまったくありません。
患者さまのお声に合わせて麻酔量を細かく調整し、できるだけ楽に、落ち着いて出産を迎えられるようにサポートします。
無痛分娩のスケジュール
硬膜外麻酔による無痛分娩のスケジュール
前日
STEP1:夕方にご入院いただきます。
STEP2:硬膜外腔に麻酔のチューブを挿入します。
STEP3:子宮の出口を開くための準備の処置をします。
陣痛がついただけでは、お産が進むのに時間がかかってしまう場合もあります。早くお産が進むためには子宮の出口が開きやすくやわらかくなっていることが必要です。そのための準備です。
当院ではラミセルというスポンジでできた棒を1~2本子宮口に挿入します。
当日
STEP1:子宮口の確認をします。
子宮口があまり開いていない場合、子宮口をさらに開きやすくするため、サービカルバルーンという風船を子宮口に挿入する場合もあります。
STEP2:陣痛誘発剤の点滴をはじめます。
陣痛誘発剤は分娩の際、人間の脳から出るホルモンの一種です。
けっして毒ではありませんので、それ自体がお母さんやあかちゃんに害になるようなことはありません。しかし、いっぺんに大量に投与してしまうと強すぎる陣痛が来て、赤ちゃんが疲れてしまうようなこともありえます。
そのため陣痛誘発剤の点滴は、ポンプを使って極少量から少しずつ増やしていきます。また、赤ちゃんが元気かどうかをモニターしていきます。
STEP3:陣痛が始まります。
最初の内、少し痛みを感じてください。
全く痛みのないところからはじめてしまうと、ほんの少しの痛みの変化を非常に強く感じてしまう場合があるためです。
また、あまり早く麻酔を始めてしまうと陣痛がつきにくくなって分娩が進みにくい場合もあるためです。ただし痛みは我慢せず、なんとなく痛みを感じたらすぐ伝えてください。
STEP4:麻酔薬が効いてきます。
麻酔薬を注入して15分から20分ぐらいで痛みがとれてきます。
痛みがとれてこないと感じたらおっしゃってください。もう一度麻酔薬を注入します。また15分から20分待ってまったく痛みが取れなければチューブを入れ直します。
効いていたのに痛みが出てくる場合があります。その時は我慢せず痛みをなんとなく感じたらすぐお伝えください。
硬膜外麻酔の欠点として部分的に痛いところが残ってしまう場合があります。その場合は他の方法をあわせて使う場合もあります。
STEP5:麻酔が効いた状態で出産へ。
当院で使用している麻酔薬は痛みをとりますが、触られる感覚は残ります。
それを痛みと感じてしまう方もいらっしゃいます。痛みだけをとることを目的とした麻酔薬ですので、基本的に運動神経は麻痺しません。歩いてトイレに行くこともできますし、もちろん分娩のときにいきむこともできます。
時に、運動神経に影響が出ることあり、足がしびれたようになって、普通に歩いてしまうと転倒してしまうようなこともあります。歩きたいときは必ず看護士にお伝えください。
費用について(助成制度あり)
無痛分娩の対象者、費用について
対象
当院で出産予定の妊婦様(初産婦・経産婦)
費用
当院では無痛分娩の費用として、通常の分娩費用に加えて10万円いただいております。
当院は東京都無痛分娩費用助成事業の対象医療機関となりましたので、当院での無痛分娩費用に対し、東京都にお住まいの方は東京都より10万円の費用助成を受けることができます。
助成事業の対象は令和7年10月1日以降に出産した方になります。
安全体制について
新中野女性クリニックでは、JALA(無痛分娩関係学会・団体連絡協議会)の「無痛分娩の安全な提供体制の構築に関する提言」に基づき、安全管理体制を整え、無痛分娩の安全性向上のために努めています。
また、新中野女性クリニックでは先の提言中の「無痛分娩の提供体制に関する情報公開促進のための提言」に基づき以下の通り情報を公開しております。
「自主点検表」の項目を確認し、ただし書きにより猶予が認められたもの以外は全て満たしていること、猶予が認められたものは、猶予期間内に確実に満たすことを誓約しています。